第7回「Blues Magoos」

 

 

さてさて、残暑の中、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 

僕はというと、特に夏っぽいこともせず、迫り来るイベント関係のことで頭を悩ませ、閃いたことをノートに書き、逆算し、実行し、そんな楽しい毎日なもので、季節なんてのは寝る時ぐらいにしか体感していなかったのが事実である。

 

なんて堅っ苦しいことは性に合わないので、いつも通りいくぞ!

 

はいた~い!イシタケイスケです!

 

最近、VTuberの「根間うい」ちゃんの動画を繰り返し観ては、最初の挨拶がめちゃくちゃ可愛いな~とニヤニヤしておりますが、相変わらず、顔だしのYouTuberはロシアン佐藤しか見ておりません。

まだ、根間ういちゃんの挨拶はヒメヒナの挨拶には劣っていると思うけど、何よりキャラクターがいいね。

 

最近はミュートしまくったおかげで、オススメにも顔だしYouTuberが出なくなって、平和なYouTubeライフを送っている。プレミアムにも加入したから、CMも無くてサクサクっすよ!

前回は最高のジャパニーズシンガー『aiko』について語ったけど、めちゃくちゃやりづらかった。本来の僕じゃなかったって言ったほうが伝わりやすいかな?

 

だから、今回から、またいつも通りのカオスな入り口に皆様を案内して参りますよ。

 

早速いきます!

 

第7回はこいつらだ!

 

ブルース・マグースですよ!

サイケデリック&ガレージロックファンなら知る人ぞ知るバンド。

 

なんといっても、

「サイケデリック」という言葉を世界で初めてアルバムのタイトルに使用して、その言葉じたいを広めたバンドでございます。

 

ただ、1stアルバムの名前は、

「サイケデリック・ロリポップ」だ。

うん、だせー。

 

何がロリポップなのかはさておき、アメリカが生んだ、ガレージロックコンピレーションの1曲目に最もふさわしいであろう、最高のナンバーが1曲目に収録されている、このデビューアルバムをひっさげて、サイケデリックバンドのムーブメントを代表するバンドなのだ。

 

それだけでなく、彼らは「LSD」「ACID」という言葉も浸透させている。ビートルズよりも前にね。

まぁ、ドラッグ関連の言葉なので、あまり宜しくはないけど。

少し前に、ビートルズのリボルバーがサイケの始まりとか書かれてて、は?ってなったってのは、マグースが66年に、このアルバムをリリースしていたからだ!全部ビートルズが起源ってわけでもないってこと。

 

そもそもサイケデリックって言葉そのものがドラッグ関連だったりする。話せば長くなるので、ご自分でwikiってください!

 

僕がサイケデリック&ガレージバンドで

1番好きなバンド

「13th floor elevators」は、

モロにサイケデリックな感じだ。最高にかっけぇぞ。

ちなみに、エレベーターズのレコードのジャケットによく出てくるピラミッドは、我々の団体のロゴマークとしてオマージュされているとかなんとか。

 

だめだ!好きなだけにまた長くなってしまいそうだから、とっとと曲いく!


「(We Ain't Got)Nothin' Yet」

今回はこの1曲だけだ。この1曲だけで、ロックンロールも含めて話すが、解釈はバラバラだと思うので、反論などしても意味はないぞ。

そう!マグースと言ったらこの曲だ!

これは皆さんも1度は聞いたことがあるはず。いや、正確には、これが元ネタであるディープ・パープルの「Black Night」を皆さんは知らず知らずに聞いている。

缶コーヒー『UCC』ブラック無糖のCMのあの曲がパープルのブラックナイトである。まぁ、今日のYouTubeリンクは、マグースのナッシングイェットだから聞けば、なんとなく聞いたことあるかも?ぐらいにはわかるはず。

 

日本ではすぐにパクりとか言われそうな曲も、ロックンロールにおいては、リスペクトにおけるオマージュとして受け継がれるものもあり、実際、全部パクッてもカバーです!って言わないことも多々ある。

それがロックンロールの良さでもあり、定番のフレーズを聴けば、脚をクネクネさせずにはいられなくなる「ヤバい」音楽さ。

 

パープルのリッチー・ブラックモアは、このナッシングイェットに似た曲を作っただけでなく、その後もパク、いや露骨なオマージュを連発し、堂々とオリジナルと公言するせいで、

「パクリッチー・ブラックモア」

とか言われてるけど、本人は、

「パクッ、あ、リッキー・ネルソンのサマータイムを参考につ!く!り!ま!し!た!」だとさ。

 

しかし、我々ロックンロール好きは、こういう元ネタを見つけたときが最高にたまらないのだよ。やってるほうも、やられたほうも好きになってしまうのがロックンロールマジックでもあるのさ。

 

僕が大好きなバンド「毛皮のマリーズ」もこれをやりまくっている。

やり方がエロい。

曲だけでなく、曲名、歌詞、そういったところにオマージュを散りばめて、キャッチーにロックンロールを浸透させたが、元ネタを知った上で聴けば「マリーズかっけぇ」ってなるね。

改めてマリーズを好きになるはずさ。

 

ボニーとクライドは今夜も夢中

(毛皮のマリーズ)

 

これができるのは許された人だけ。パープルもマリーズもだけど、好きなミュージシャンがやってるからって、ロックンロール好きな人が誰でもできるわけじゃ~ない。

 

「なんだよ、パクりじゃん」

っと思われるか、

「うわ、ストーンズだわ(ニヤッ)かっけー」

と思われるかどうか。

 

つまりロックンロールを聴いて笑顔になれるかがとても重要なんだよ。音楽はハッピーじゃなきゃならない。

 

それを判断するのは聴いた人でしかない!誰かに怒られたり、批判されたらその素質はないと思ってもいい。でも貫き通して、カッコ良くやりつづけた例外もいるのは確かです。

 

分かりやすく言うと、甲本ヒロトは観客に陰部を露出しても盛り上がるが、そこらへんの奴がステージでだしたら、露出騒ぎで批判されて終わるような感じだ。

 

更に言えば、ロックンロールはパクりじゃない。そしてリバイバルだけでもなく、リスペクトも込めながら、実はこうやって常に進化しているからこそ、60年代のロックンロールにスポットライトがあたるってわけだ。

だから、これからのバンドがMステで清志郎をパクったり、ミッシェルの真似して、ボイコットしたアーティストの変わりにもう1ステージやるのも違うってこと。

 

マキシマムザホルモンの恋のメガラバのギターフレーズには、マキシマムザ亮くんがファンだと公言している

「すかんち」のギターフレーズが使われている。これに対してROLLY氏は、かなり喜んでいた。

これも、マキシマムザ亮くんが、すかんちが好きだというロックンロールでのリスペクトの表現なんだ。

 

これはマグースも同じだ。

彼らはオマージュされているだけでなく、日本だと「ザ・ゴールデンカップス」とかがカバーしている。

ビートルズの来日から、日本は空前のエレキブームが始まり、エレキ禁止令がでるほどのバンドブームとなり、だいたい65年~だいたい70年代初頭の短い期間に活動したバンドや、シンガーを「グループサウンズ」と称している。なので、グループサウンズはジャンルではなく、ムーブメントのことを言うのである。

 

その当時は、アルバムの収録曲はオリジナル曲とカバー曲が混じっていて、当時のGSのサイケデリック&ガレージバンドは、マグースやジェファーソン・エアープレインのカバーもやっていた。むしろ、ストーンズはほぼカバーだ。そうやって、日本にロックンロールが浸透していったわけさ。

 

超ビッグバンドであるディープパープルがマグースに影響されたように、マグースは、サイケ&ガレージロックのパイオニアになっただけでなく、後のハードロックにも影響を及ぼしているんだよね。

 

ジャンルなんて言うのは、何かの拍子に簡単に越えてしまうんだ。

ロックンロールは最もボーダーレスな音楽だと思う。

 

さて、話が逸れたところで戻ろう。

ナッシングイェットの特徴といえば、パープルがオマージュしたベースリフだけでなく、サイケな雰囲気をフューチャーしているオルガンだ!そして最高にハイでソリッドなギターだ!

 

まずイントロがたまらん!

「あ、ヤバいのが始まるかも」

というのが本能的に伝わってくる。

ハイでソリッドなギターサウンドが、直接脳内にインプットされていく痛快感から始まる。

 

1曲目が最高のナンバーだっていうのは、ロックンロールの傑作アルバムには共通していることだ。アルバムの1曲目が最高にカッコいいこともロックンロールバンドにはとっても重要なんだ。そして歴史に名を刻んだロックンロールの名盤はほとんどがそう。最近では、オアシスの1stだ。

 

このナッシングイェットのレコーディングは、みんなドラッグきめてて、電球がついたコードを体に巻き付けて、クリスマスツリーよろしく、その電球をチカチカ光らせながら録音したって話。ぶっ飛んでる。考えられねぇよ!完全にイカれてる。そりゃ、ギターも尖るわけだぜ!良い子は真似するな!

 

当時のバンドが白黒のTVショーに出演する時は、だいたいが口パクで、観てても全然面白くない。エドサリバンショーは例外かな。家にストーンズのエドサリバンショーのVHSがあるが、ストーンズは特に例外。

 

エド・サリバンショー(ローリングストーンズ)

 

だが、レコードとなると別。そんな悪ガキのような、ぶっ飛んだやり方で録音されたりしてるから、映像がなくてもヤバいのが伝わるんだよね。ベースリフの後のバンドインの時、若干スネアが遅れている感じも、ガレージ感が増し、きっちりハマっていないことがマッチしているところも、当時の録音技術ならではかもしれない。

 

そして、ナッシングイェット最後のギターなんて、マジで力尽きて、このまま死ぬんじゃない?ってぐらいハイになってら~。

 

幻想的なサイケなオルガンのサウンドとベースリフ、そして最高に尖ったギターサウンドが、1stアルバムの1曲目から僕らに牙を向いてくる!容赦なく。むしろ、ベストアルバムか?ってぐらい、マグースの1stは最高だ。

このオルガンとギターのサウンドのおかげでサイケデリックなロックンロールになってしまうってわけさ。

 

ガレージファンならわかってくれるはず。そうでない方はぜひ!聴いてくれ!

 

久々に大好きなロックンロールの話をしたから熱が入ってしまったが、ナッシングイェットがマグースのカッコよさの全て物語ってると言っても過言ではない。だが曲は短い!2分ちょいだ!

それなのに全て物語っている!

何よりロックンロールは基本的に3分あれば踊ることができる!

 

マグースは、余計なことは何一つ入れず、ただ真っ直ぐなバンドでもある。それなのにカッコいいんだから、パクリッチー・ブラックモアがオマージュしたくなるのもわからんでもない。

あのリフはマジでかっけぇもん。

 

まだ何がロックンロールで、何がロックンロールじゃないかわからないキッズもいるだろう。「ロック」に「ロール」がつくことを!

 

でもな、キッズじゃなくても、ちゃんとはわからないから安心しろ!自分がロックンロールだと思えばロックンロールだ!どっかしらにそう思った理由があるはずだ。

僕がaikoのかばんをロックンロールだと思ったことのように、感じるはずだ!

考えるだけ無駄だ!無意味だ!

考えるな!感じろ!

ロックンロール最高!!!!

 

ってか、マグースの話よりも、ほとんどロックンロールの話じゃ~ないか!暑苦しいぞ!高校の部活動ぐらい暑苦しいぞ!だがそんなの知ったことか!

好きなことに熱くならないでどうする!

 

そういうことで、ブルース・マグースの話は終わりだ!今回も読んでくれてありがとう!

 

 

サラダバ

 

WeAin't Got Nothin' Yet (LP音源)

https://youtu.be/a1yyZ6kq5q4